リュブリャナのヨジェ・プレチニック作品群とは
スロベニアの首都リュブリャナにある、建築家ヨジェ・プレチニック(1872-1957)が設計した建築群と都市空間です。第一次世界大戦後、プレチニックはリュブリャナの都市再開発を手がけ、「人間中心の都市計画」という理念を具現化しました。2021年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。
遺産の価値と登録基準
プレチニックの作品群は、都市のアイデンティティを再構築し、市民のための公共空間を創出した点で高く評価されています。彼はリュブリャナ川の河岸や橋、広場、公園、公共建築などを一体的にデザインし、歩行者が主役となる快適で美しい都市景観を生み出しました。そのアプローチは、20世紀の都市計画の優れた事例とされています。
- 登録基準(iv): 人類の歴史上、重要な時代を例証する建築様式、建築技術、あるいは景観の顕著な見本であること。
主な作品
プレチニックの作品は、リュブリャナ市内の広範囲に点在し、都市の骨格を形成しています。彼のデザインは、古典的な建築様式に独自の解釈を加えたもので、地域の素材や伝統工芸が取り入れられています。
| 作品名 | 特徴 |
|---|---|
| 三本橋 | リュブリャナ川に架かる3つの橋が一体となった市の象徴的な景観 |
| スロベニア国立大学図書館 | 力強いレンガの外観と、光に満ちた閲覧室が特徴の代表作 |
| リュブリャナ中央市場 | 川沿いに続く列柱廊が美しい市民の台所 |
参考文献
UNESCO World Heritage Centre. “The works of Jože Plečnik in Ljubljana – Human Centred Urban Design”. https://whc.unesco.org/ja/list/1643