概要
トンガリロ国立公園は、ニュージーランド北島の中央部に位置する、国内最古の国立公園です。園内には、トンガリロ山、ナウルホエ山、ルアペフ山という3つの活火山がそびえ立っています。これらの山々は、先住民マオリにとって古くから「マナ」(威信)や「タプ」(神聖さ)の宿る聖地とされてきました。壮大な火山景観という自然価値と、マオリ文化との深いつながりという文化価値がともに認められ、1993年に世界で初めて「複合遺産」として登録されました(自然遺産としては1990年に登録)。
世界遺産登録基準
- (vi) 公園内の山々はマオリの精神的・文化的世界観と直接的・具体的に結びついており、人類の文化的伝統との顕著な関連性を持つ。
- (vii) 活火山と休火山が織りなす多様な地形や、エメラルド色の火口湖など、ひときわ優れた自然美と景観を持つ。
- (viii) 現在も続く火山活動や氷河作用によって形成された地形は、地球の歴史の主要な段階を示す優れた見本である。
主な景観
公園内では、火山活動が作り出したダイナミックで美しい景観を数多く見ることができます。
| 景観名 | 特徴 |
|---|---|
| トンガリロ山 | 複合火山であり、美しい火口湖群を持つ。トレッキングコースが人気。 |
| ナウルホエ山 | 円錐形の美しい成層火山で、映画『ロード・オブ・ザ・リング』のロケ地としても知られる。 |
| ルアペフ山 | 北島最高峰の活火山。山頂には火口湖があり、冬はスキーリゾートとして賑わう。 |