中国南部のカルスト
中国南部のカルストは、中国南部の雲南省、貴州省、広西チワン族自治区、重慶市に広がる広大なカルスト地形で、2007年と2014年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。石林(せきりん)、峰林(ほうりん)、峰叢(ほうそう)といった多様なカルスト地形が見られ、その規模と景観の美しさは世界的に見ても突出しています。
地質学的価値と壮大な景観
この遺産の価値は、長大な時間をかけて形成された地質学的特徴と、それが生み出す圧倒的な自然景観にあります。石灰岩が水によって侵食されることで形成されたカルスト地形は、この地域では特に顕著な発達を遂げました。鋭く尖った石柱が林立する「石林」や、円錐状の山々が連なる「峰林」など、地形の博物館ともいえる多様性を持っています。これらの景観は、地球の地質学的な歴史を物語る貴重な証拠です。
登録基準
この遺産は以下の基準を満たしたと評価され、世界遺産に登録されました。
- (vii) ひときわ優れた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を包含するもの。
- (viii) 地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。これには、生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性、自然地理的特性などが含まれる。
主な地形
地形名 | 特徴 |
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国名 | 中華人民共和国 |
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世界遺産の名称 | 中国南部のカルスト地帯 |
遺産の種類 | 自然遺産 |
登録年 | 2007 |
拡張・範囲変更 | 2014 |
危機遺産 | |
危機遺産登録期間 | |
登録基準 | (ⅶ)(ⅷ) |
備考 | |
範囲(ヘクタール) | 97125 |
地図 |