エトナ山の写真

エトナ山

エトナ山とは

エトナ山は、イタリアのシチリア島東部に位置する活火山で、2013年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。標高3,357メートル(2021年時点)を誇るヨーロッパ最大の活火山であり、地中海地域で最も活発な火山の一つです。その絶え間ない噴火活動は、周囲の景観を劇的に変化させる一方、火山灰がもたらす豊かな土壌は地域の農業を支えています。

世界遺産登録基準

  • 登録基準(viii): 成層火山として地球上で最も研究され、文書化されている火山の一つである。噴火口、溶岩洞、溶岩流などの多様な火山地形を持ち、地球の地質学的プロセスを理解する上で顕著な普遍的価値を持つ。

遺産の価値

エトナ山の価値は、その壮大な火山活動と、それが育む独特な生態系にあります。

  • 火山活動の生きた記録: 頻繁に噴火を繰り返すエトナ山は、科学者にとって火山活動を直接観察できる貴重な研究の場です。その活動は、地球科学の理解に大きく貢献しています。
  • 特異な生態系: 火山活動によって形成された特異な環境には、厳しい環境に適応した固有の植物群が育ち、地域の生物多様性を支えています。

遺産の概要

エトナ山は、シチリア島のランドマークとして、活発な火山活動と独特な生態系を特徴としています。

  • 地理と構造: 山頂には複数の噴火口があり、現在も活発な活動を続けています。山体は玄武岩質の溶岩流と火砕物で構成されています。
  • 動植物: 標高によって植生が変化し、低地では柑橘類やブドウが栽培され、高地では火山砂漠に適応した固有種が見られます。

観光と保全

その壮大な景観は多くの観光客を引きつけますが、火山活動によるリスク管理が重要です。自然環境の保全と両立する持続可能な観光を目指し、登山道の整備やガイド付きツアーが提供されています。

観察ポイント 特徴
山頂噴火口群 ガイド付きツアーで間近に火山活動を観察できる。
溶岩洞(Grotta) 過去の溶岩流が作り出した洞窟を探検できる。
シルヴェストリ噴火口 ロープウェイ乗り場近くにあり、手軽に火口を見学できる。

エトナ山の基本情報

                         
国名 イタリア共和国
世界遺産の名称 エトナ山
遺産の種類 自然遺産
登録年 2013
拡張・範囲変更
危機遺産
危機遺産登録期間
登録基準 (ⅷ)
備考
範囲(ヘクタール)19237
地図

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