ルドレシュワラ(ラマッパ)寺院とは
インド南部テランガーナ州のパランペット村にあるヒンドゥー教寺院で、2021年に世界文化遺産に登録されました。カーカティーヤ朝時代の1213年に建立され、シヴァ神を祀っています。通称の「ラマッパ寺院」は、この寺院を建設した彫刻家の名に由来すると言われています。カーカティーヤ様式建築の最高傑作とされ、精緻な彫刻や、水に浮くと言われる軽量レンガを使用した革新的な技術で知られています。
建築と彫刻の特徴
- 星形の基壇と構造:寺院は星形の基壇の上に建てられており、その構造は地震に耐えるためのサンドボックス技術が用いられています。
- 軽量レンガの使用:ヴィマーナ(本殿の塔)の建設には、水に浮くほど軽い多孔質のレンガが使われ、構造全体の負荷を軽減しています。
- 精緻な彫刻:柱や梁、天井には、神話の場面やダンサー、音楽家などをモチーフとした黒色玄武岩の見事な彫刻が施されており、カーカティーヤ朝の芸術性の高さを物語っています。
世界遺産登録基準
- (i) 南インドの寺院建築における石彫技術の頂点を示す、人類の創造的才能の傑作である。
- (iii) カーカティーヤ朝の独特な建築様式と、当時の芸術、文化、生活様式を伝える顕著な証拠である。