概要
ポルト湾は、フランスのコルシカ島西海岸に位置する世界自然遺産です。ピアナのカランケ(入り江)、ジロラッタ湾、スカンドラ自然保護区の3つの地域から構成されています。火山活動によって形成された赤みを帯びた断崖絶壁と、透明度の高い青い海のコントラストが織りなす景観は圧巻です。また、手つかずの自然が残されており、豊かな生態系が保たれています。
主な構成資産
この遺産は、それぞれ特徴の異なる3つのエリアで構成されています。
| 構成資産 | 特徴 |
|---|---|
| ピアナのカランケ | 風雨によって侵食された赤い花崗岩が、奇妙な形の岩々や断崖を形成している景勝地。夕日に照らされると一層美しさを増す。 |
| ジロラッタ湾 | 赤い断崖に囲まれた美しい湾で、陸路でのアクセスが困難なため、手つかずの自然が残されている。小さな村が湾岸に佇む。 |
| スカンドラ自然保護区 | コルシカ島初の世界遺産登録地。海鳥のコロニーやミサゴの繁殖地であり、豊かな海洋生物を含む生態系の宝庫。厳しく保護されている。 |
世界遺産登録
1983年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。登録にあたっては、以下の3つの基準が評価されました。
- 登録基準 (vii): 赤い断崖と青い海が織りなす景観が、ひときわ優れた自然の美しさを示していること。
- 登録基準 (viii): 火山活動によって形成された独特の地形が、地球の歴史の主要な段階を示す顕著な見本であること。
- 登録基準 (x): ミサゴなどの希少な動植物が生息し、生物多様性の保全上、非常に重要な地域であること。