WORLD HERITAGE
ドナウ・デルタ
ルーマニアとウクライナに広がるドナウ・デルタは、河川が運ぶ土砂で水路、湖、ヨシ原、砂州を形成し、膨大な水鳥と魚類を育みます。漁業共同体、戦争、汚染・外来種と越境保全を解説します。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 1991年
- 登録基準
- (7)・(10)
- 種類
- 自然遺産
- 国・地域
- ルーマニア
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
ドナウ・デルタとは
ドナウ・デルタは、ドナウ川が黒海へ注ぐ河口に広がる自然遺産です。ルーマニアの資産として1991年に基準(vii)(x)で登録され、登録面積は312,440ヘクタールです。ルーマニアとウクライナにまたがる広いデルタや生物圏保存地域と、世界遺産の登録範囲は同一ではありません。
水路、湖、ヨシ原がつくる湿地
河口には水路、湖、島、ヨシ原が複雑に入り組みます。UNESCOの生物圏保存地域の解説では、水に覆われる湿った土壌だけでなく、固定・移動砂丘や、河川沿いの砂州の高い部分の草地も紹介されています。淡水と汽水、湿地と乾いた砂地の組合せが、多様な生物のすみかをつくっています。
二つの基準と水鳥の生息地
基準(vii)に関して、2006年の定期報告に収録されたIUCN評価は、ヨーロッパ最大の連続した沼沢地と、その大規模な湿地生態系の重要性を説明しています。基準(x)は希少・絶滅危惧の鳥類などにとっての生息地の価値に関わります。広い水辺の景観と、繁殖・越冬・渡りの場所という機能は切り離せません。
UNESCOの世界遺産概要は、鳥類300種以上、淡水魚45種を挙げています。これは掲載資料の種数であり、毎年の調査で確認される数や現在の個体数ではありません。ペリカンだけでなく、カモ類などが利用する水域全体が重要です。
水辺で暮らす人びと
UNESCOの生物圏保存地域の説明には、リポヴァン、ガガウズ、ロシア系、トルコ系、ウクライナ系などの共同体が登場します。漁業は古くからの主要な仕事で、ヨシの収穫、農業、家畜飼育、観光も暮らしに関わります。ヨシ原や水路は野生生物の生息地であると同時に、人びとの仕事と移動の場でもあります。
流域から届く影響
2009年のUNESCO保全報告は、鉱業由来のシアン汚染事故、ブィストロエ河口の深水航路、石油ターミナルを、それまでの報告で挙げられた脅威として列記しています。また、2009年の生態系復元計画について当局から報告を受けています。これらは当時の保全記録で、現在の工事の進捗や水質を示す値ではありません。河口の保全には、その境界の外で行われる流域の利用との調整も関わります。
参考文献
世界遺産検定のポイント
ルーマニアの自然遺産で、1991年登録、基準(vii)(x)。ドナウ川が黒海に注ぐ河口の湿地です。水路、湖、ヨシ原と、水鳥の繁殖・越冬・渡りを支える生息地が特徴です。
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EXAM ESSENTIALS
世界遺産検定で押さえるポイント
- ルーマニアの自然遺産で、1991年登録、基準(vii)(x)。
- ドナウ川が黒海に注ぐ河口の湿地です。
- 水路、湖、ヨシ原と、水鳥の繁殖・越冬・渡りを支える生息地が特徴です。
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