ブールジュの大聖堂とは
フランス中部の街ブールジュに聳え立つ、フランス・ゴシック建築の最高傑作の一つです。12世紀末から約60年かけて建設され、その統一感のある壮大な空間構成と、13世紀のステンドグラスがほぼ完璧な形で残されていることで知られています。
遺産の価値と登録基準
ブールジュ大聖堂の価値は、その革新的な建築設計にあります。特に、側廊が二重になっている五身廊形式と、内陣を取り巻くように配置されたステンドグラス群は、ゴシック建築の到達点を示すものとして高く評価されています。
- 登録基準(i): 建築の均衡、光の取り入れ方、ティンパヌムの彫刻やステンドグラスなど、芸術的に最高水準に達した傑作である。
- 登録基準(iv): ゴシック様式の大聖堂建築における独創的な設計の典型であり、その後の建築に大きな影響を与えた。
建築の特色
大聖堂は、その壮麗な内外の装飾で訪れる人々を魅了します。
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 建築様式 | 典型的なフランス・ゴシック建築。特に、伝統的な翼廊を持たない構造と、高さの異なる二重側廊が特徴的。 |
| ファサードの彫刻 | 西正面の5つの扉口には、「最後の審判」をはじめとする精緻な彫刻が施されている。 |
| ステンドグラス | 13世紀初頭のものが数多く現存。「放蕩息子のたとえ」や「善きサマリア人のたとえ」など、聖書の物語が鮮やかに描かれている。 |
概要
| 所在地 | フランス、サントル=ヴァル・ド・ロワール地域圏 |
| 登録年 | 1992年 |
| 登録基準 | (i), (iv) |