WORLD HERITAGE
バンディアガラの断崖(ドゴン人の地)
マリのバンディアガラの断崖は、断崖、台地、平原の景観にドゴンの集落、聖所、農地と先行住民の遺構を残します。文化を固定化せず、住民の主体性、紛争・避難、観光表象と自然環境の保全を解説します。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 1989年
- 登録基準
- (5)・(7)
- 種類
- 複合遺産
- 国・地域
- マリ
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
バンディアガラの断崖とは
マリ中央部に位置する、砂岩の台地、断崖、平原とドゴンの集落が結び付いた遺産です。1989年に基準(v)(vii)で世界複合遺産に登録されました。UNESCOの登録欄に示される面積は327390haです。住居、穀倉、集会所、聖所などの建築と、岩陰や洞窟を伴う地形を合わせて評価しています。
テレムの痕跡とドゴンの集落
断崖には、ドゴンに先行するテレムに関係する遺構も残ります。UNESCOは洞窟内の聖所に、テレムの土造建築を再利用した例があると説明しています。地域の歴史は一つの集団だけで完結するものではありません。住居や聖所を、土地の利用が幾重にも重なった証拠として見ることができます。
生活と信仰を表す建築
家族の住居であるギンナには、祖先を表す壁面のくぼみなど、信仰と結び付いた意匠が見られます。穀物を蓄える穀倉、男性が集う低い屋根のトグナ、宗教的な役割を持つ聖所は、それぞれ異なる機能を持ちます。建築を乾燥環境への技術的な適応だけで説明することはできません。生活の組織や祖先との関係も、形と配置に表れています。
文化と自然、二つの登録基準
基準(v)は、伝統的な信仰体系と集落の建築・景観が密接に結び付く文化を評価します。基準(vii)は、断崖、崖下の堆積物、洞窟や砂丘などが形成する自然の美しさに対応します。土の建物と自然地形を切り離さずに理解することが、この複合遺産の特徴です。
紛争で傷ついた住居と生業の再建
UNESCOは2020年8月、ALIPHの資金による3年間の支援事業を発表しました。当時の説明では、紛争で被害を受けた住居や穀倉、伝統文化に関係する場所の修復、文化的な物品の生産の回復、儀礼用の品々の保護が計画されていました。女性の収入創出活動も、共同体間の和解を支える重要な取組と位置付けられています。これは2020年に発表された事業の目的であり、すべての復旧が完了したという意味ではありません。建物を直すことと、そこで営まれる生活を支えることが一体となった事例です。
世界遺産検定で押さえるポイント
マリの複合遺産で、1989年登録、基準(v)(vii)です。ドゴンの集落、先行するテレムの痕跡、砂岩の断崖、穀倉、トグナが主要な要素です。(v)は信仰と建築・景観の関係、(vii)は自然景観の美しさに対応します。
参考文献
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世界遺産検定で押さえるポイント
- マリの複合遺産で、1989年登録、基準(v)(vii)です。
- ドゴンの集落、先行するテレムの痕跡、砂岩の断崖、穀倉、トグナが主要な要素です。
- (v)は信仰と建築・景観の関係、(vii)は自然景観の美しさに対応します。
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