ウアスカラン国立公園の概要
ウアスカラン国立公園は、ペルー中央部のアンデス山脈に広がる世界で最も標高の高い熱帯山脈「コルディジェラ・ブランカ(白い山脈)」を保護する自然保護区です。1985年に世界自然遺産に登録されました。公園内にはペルー最高峰のウアスカラン山(標高6,768m)をはじめ、6,000mを超える雪を冠した峰々が27座も連なり、数多くの氷河や氷河湖が点在する壮大な山岳景観が広がっています。
世界遺産登録基準
- (vii) 世界の熱帯地域で最も高く、雪に覆われた山脈が織りなす景観は、深い峡谷や氷河湖、多様な植生と相まって、ひときわ優れた自然美を誇る。
- (viii) 新生代第四紀の氷河作用によって形成された地形が顕著に見られ、地球の歴史の主要な段階を示す優れた見本である。
公園の自然と生態系
ウアスカラン国立公園は、その壮大な景観だけでなく、独自の生態系も大きな価値を持っています。高山地帯には、絶滅危惧種で高さ10mにも達する巨大な「プヤ・ライモンディ」が自生しています。また、アンデスコンドルやメガネグマといった希少な動物たちの生息地でもあります。公園内にはラグーナ69やサンタクルス・トレックなど、美しい自然を満喫できるハイキングコースも整備されています。
特徴 | 詳細 |
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壮大な自然景観 | 27座の6,000m峰、約660の氷河、約300の氷河湖 |
豊かな生物多様性 | 約800種の植物(プヤ・ライモンディ等)、120種以上の鳥類(アンデスコンドル等)、メガネグマ等の哺乳類 |