サラン・レ・バンとアルケ・スナンの王立製塩所とは
フランス東部のフランシュ=コンテ地方にある、2つの歴史的な製塩施設群です。地下から塩水を汲み上げて塩を生産するという、大規模な単一産業のために設計された初期の産業建築の優れた例として評価されています。特にアルケ・スナンは、啓蒙時代の建築家クロード・ニコラ・ルドゥーによる理想都市構想の一部として知られています。
遺産の価値と登録基準
この遺産の価値は、産業革命以前における計画的な工業生産施設のあり方を示す点にあります。労働者の生活空間と生産施設が一体となった設計は、当時の社会思想を反映したものであり、建築史・産業史において重要な意味を持っています。
- 登録基準(i): アルケ・スナン王立製塩所は、クロード・ニコラ・ルドゥーの創造的才能を示す建築の傑作である。
- 登録基準(ii): 啓蒙時代の思想交流を反映し、その後の産業建築の発展に大きな影響を与えた。
- 登録基準(iv): 18世紀における合理的・階層的な工業生産のあり方を示す、他に類を見ない建築群である。
主要な構成資産
この世界遺産は、21km離れた2つの製塩所から構成されています。
| 施設名 | 特徴 |
|---|---|
| サラン・レ・バンの大製塩所 | 中世から続く歴史を持つ製塩所。地下の塩水汲み上げ施設や、19世紀の巨大な製塩鍋が残されている。 |
| アルケ・スナンの王立製塩所 | 建築家ルドゥーが設計した計画都市。製塩工場や労働者の住居などが半円形に配置された、独創的なデザインで有名。 |
概要
| 所在地 | フランス、ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏 |
| 登録年 | 1982年(2009年に拡張) |
| 登録基準 | (i), (ii), (iv) |

