ンゴロンゴロ自然保護区とは
ンゴロンゴロ自然保護区は、タンザニア北部に位置する自然保護区で、1979年にユネスコの世界遺産に登録されました。当初は自然遺産として、その後文化的な価値も認められ複合遺産となっています。世界最大級のカルデラであるンゴロンゴロ・クレーターを中心に、豊かな生態系と人類の進化の痕跡が残されています。
世界遺産としての価値
自然と文化の両面で顕著な価値が認められています。
- 登録基準(iv): オルドヴァイ渓谷で発見された化石人類の足跡など、人類の進化の歴史における重要な段階を示しています。
- 登録基準(vii): ンゴロンゴロ・クレーターをはじめとする壮大で美しい景観を有します。
- 登録基準(viii): 巨大なカルデラの形成など、地球の歴史の主要な段階を示す顕著な例です。
- 登録基準(ix): 多様な生態系における進化の過程を示しています。
- 登録基準(x): 絶滅危惧種を含む多くの野生動物が生息し、生物多様性の保全上きわめて重要です。
地理と生態系
約250万年前の火山活動によって形成されたンゴロンゴロ・クレーターは、多くの動植物が生息する「自然の箱庭」とも呼ばれています。保護区内には多様な生態系が広がっています。
| 生態系 | 特徴 |
|---|---|
| ンゴロンゴロ・クレーター | 世界最大の未破壊カルデラ。クレーター内に多様な動植物が生息する。 |
| サバンナ | 多くの哺乳類が生息する豊かな草原地帯。 |
| 湿地 | 水鳥や水生植物が豊富な湿地帯。 |
参考文献
「ンゴロンゴロ保全地域」. UNESCO. https://whc.unesco.org/ja/list/39