WORLD HERITAGE
中央スリナム自然保護区
中央スリナム自然保護区は、国土の約1割を占める広大な熱帯林です。ギアナ高地の地形と高い固有性に加え、周辺の先住民・マルーン社会、資源開発、遠隔地管理を含めて解説します。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 2000年
- 登録基準
- (9)・(10)
- 種類
- 自然遺産
- 国・地域
- スリナム
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
基本情報と遺産の意義
中央スリナム自然保護区は南米スリナム中西部にある自然遺産です。2000年に登録基準(ix)(x)で登録され、面積は160万ヘクタール、国土のおよそ11%に相当します。1998年にローリーファーレン、アイラーツ・デ・ハーン、ターフェルベルフの三保護区と周辺森林を統合して成立しました。大規模で連続した熱帯林、水源、山地を保つことが価値の土台です。
森林・河川・地形のつながり
保護区はコッペナメ川上流域と複数河川の源流を守り、低地林、山地林、湿地、サバンナ、花崗岩露頭の植生が連続します。ギアナ楯状地のインゼルベルクは森林面から最大約360メートル立ち上がり、東端のテーブルマウンテンや標高1,230メートルのユリアナトップも含まれます。山だけ、動物だけを見るのではなく、降水、土壌、河川、森林が下流まで結ぶ体系として捉えます。
生物多様性と未解明性
植物、鳥、哺乳類、両生爬虫類、昆虫にはギアナ楯状地やスリナムの固有種が多く、ジャガー、オオカワウソ、オオアルマジロ、バク、サル類などの生息地です。UNESCOは植物約6,000種を記録する一方、調査は未完で真の多様性は十分に分かっていないと説明します。古い種数を現在値と断定せず、新種発見や分類変更を含む最新の公的調査へつなげます。
人びとと保護の歴史
登録範囲に恒常的居住者はいないとされますが、周辺にはトリオなどの先住民社会や、奴隷制から逃れて形成されたマルーン社会が暮らします。「無人の原生自然」とだけ表現すると、河川利用、知識、移動、保護区設定による影響を消してしまいます。保全計画では近隣共同体の権利、協議、利益配分と、研究者・管理者が得る知識の扱いを明示する必要があります。
登録基準(ix)(x)
基準(ix)はギアナ楯状地東部の低地から山地まで続く生態系と進化・遷移の過程、基準(x)は広大で比較的攪乱の少ない森林が固有種や絶滅危惧種の存続を支える点を評価します。検定ではスリナム、2000年、基準(ix)(x)、160万ヘクタール、ギアナ楯状地、コッペナメ川、インゼルベルク、固有性を組み合わせて覚えます。
資源開発と管理課題
遠隔性は伐採や入植を抑えてきましたが、同時に巡視、調査、救助、資金確保を難しくします。周辺での金採掘、鉱物・木材資源への関心、道路、汚染、火災、気候変動が長期的課題です。境界外の事業も水系、野生動物の移動、アクセスを通じて登録価値へ影響します。森林局の自然保全部門とSTINASUの役割、管理計画、共同体との協議を継続確認します。
世界遺産検定で覚えるポイント
国はスリナム、登録年は2000年、自然遺産、基準(ix)(x)です。1998年に三保護区を統合、国土の約11%、ギアナ楯状地、コッペナメ川上流、インゼルベルク、テーブルマウンテン、ユリアナトップ、高い固有性が要点です。同国のパラマリボとヨデンサヴァネは文化遺産なので、遺産類型と登録価値を区別します。
旅行・自然観察への配慮
一般観光で利用されるのは広大な登録地のごく一部で、ローリーファーレンへの予約も交通、食事、ガイドを別に調整する場合があります。STINASU、ツアー運営者、気象・保健・航空当局、日本国外務省情報を必ず再確認します。無許可で入域せず、野生動物への給餌、採集、音声再生、ドローン飛行を避け、共同体とガイドの知識を無断で商品化しません。
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