ダルムシュタットのマティルデの丘とは
ダルムシュタタットのマティルデの丘は、ドイツのヘッセン州ダルムシュタットにある芸術家村(コロニー)です。19世紀末から20世紀初頭にかけ、ヘッセン大公エルンスト・ルートヴィヒの支援のもと形成され、ユーゲントシュティール(アール・ヌーヴォー)運動の中心地として芸術と建築の発展に大きな影響を与えました。2021年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。
主な構成資産
芸術家村には、ユーゲントシュティール様式を取り入れた建築物や庭園が点在しています。特に象徴的なのは以下の建築物です。
| 建築物名 | 特徴 |
|---|---|
| 結婚記念塔(ウェディングタワー) | 芸術家村のシンボル。ユーゲントシュティール様式を代表する建築物です。 |
| エルンスト・ルートヴィヒ・ハウス | 芸術家たちのアトリエ兼住居として建てられたコロニーの中心的な建物。現在は博物館として利用されています。 |
世界遺産としての価値
マティルデの丘は、芸術と建築の革新を目的として計画的に作られた芸術家村の先駆的な例です。ここで生まれた先進的なデザインや建築技術は、その後の近代建築運動に大きな影響を与えました。
登録基準
- (ii) マティルデの丘で開拓された建築と芸術の様式は、ユーゲントシュティール運動の発展を示すとともに、近代建築の思想やデザインの交流において重要な役割を果たしました。
- (iv) 芸術家村の建築物群は、当時の最新技術と芸術的表現が融合したユーゲントシュティール建築の優れた見本です。