エル・ビスカイノ鯨保護区とは
エル・ビスカイノ鯨保護区は、メキシコのバハ・カリフォルニア半島中央部に位置する海洋保護区で、1993年に世界自然遺産に登録されました。特に、東部北太平洋のコククジラが繁殖と出産のために集まる世界有数の場所として知られています。その他にも、アシカやイルカ、絶滅危惧種のウミガメなど、多種多様な海洋生物の重要な生息地となっています。
世界遺産としての価値
登録基準
- (x) 生物多様性の本来的保全にとって最も重要な自然の生息地を包含する。
豊かな生物多様性と海洋生態系
この保護区の最大の価値は、コククジラの繁殖生態を間近で観察できる世界でも類稀な環境である点です。毎年冬になると、多くのコククジラがこの穏やかなラグーンに集まり、子育てを行います。この地域は、海洋哺乳類の生態系を維持する上で不可欠な役割を担っています。
保護区の概要
保護区は広大なラグーン、砂丘、湿地帯などからなり、美しい自然景観が広がっています。特に以下の2つのラグーンは、コククジラの主要な繁殖地として国際的に重要です。
| 生息地名 | 特徴 |
|---|---|
| ラグーナ・オホ・デ・リエブレ | 世界最大級のコククジラの繁殖地。美しいラグーンが広がる。 |
| ラグーナ・サン・イグナシオ | 豊かな生物多様性を誇り、多くの海洋哺乳類が生息する。 |
エル・ビスカイノは、生命の営みを間近に感じられる貴重な自然遺産であり、その生態系を守るための取り組みが続けられています。