WORLD HERITAGE
雲南三江併流の保護地域群
中国・雲南省北西部の横断山脈に、金沙江、瀾滄江、怒江が深い峡谷をほぼ並行して流れる自然遺産です。八つの地域群に分かれた保護地域が、地殻変動、氷河・カルスト・丹霞地形、豊かな生物多様性を守ります。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 2003年
- 登録基準
- (7)・(8)・(9)・(10)
- 種類
- 自然遺産
- 国・地域
- 中国
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
雲南三江併流とは
中国・雲南省北西部、横断山脈にある連続自然遺産です。長江上流の金沙江、メコン川上流の瀾滄江、サルウィン川上流の怒江が、険しい山地を北から南へほぼ並行して流れます。2003年に登録され、2010年に境界が一部変更されました。
十五の保護地域・八つの地域群
世界遺産は十五の保護地域を八つの地域群にまとめた連続資産です。三つの河川の全流路が登録されているわけではなく、主要河川の大部分は登録境界外にあります。峡谷、雪山、森林、湿地など代表的な区域を組み合わせています。
三つの川が近接する理由
インドプレートとユーラシアプレートの衝突、ヒマラヤとチベット高原の隆起によって、南北方向の山脈と深い谷が形成されました。河川が近接しながら交わらず流れる地形は、アジア大陸の過去約五千万年の地質史を示します。
多様な地形
深い峡谷、六千メートル級の雪山、氷河、高山カルスト、花崗岩、赤色砂岩の丹霞地形、湖、草地が大きな標高差の中に並びます。景観美だけでなく、地質過程と環境勾配が多様な生態系を生み出した点が重要です。
生物地理の交差点
東アジア、東南アジア、チベット高原の生物地理区が接し、氷期には生物が移動・生存する避難地と回廊になりました。古い系統の遺存種、中国固有種、希少な植物・動物を含む温帯地域屈指の多様性を支えます。
住民と保護地域
地域にはチベット族、リス族、ヌー族、ナシ族など多様な人びとが暮らしてきました。自然度の高さを「無人の原生自然」と説明せず、牧畜、農業、採集、信仰、地域知識と、保護区規制・移転・観光・水力発電による影響を検証します。
登録基準
- (vii) 並行する峡谷、雪山、氷河などが顕著な自然美を示します。
- (viii) プレート衝突と山地隆起を含むアジアの地質史を示します。
- (ix) 地質・気候・標高差が生む進化と生態過程を示します。
- (x) 遺存種・固有種を含む重要な生物多様性の生息地です。
検定で押さえるポイント
「雲南省北西部・横断山脈」「金沙江・瀾滄江・怒江」「十五保護地域・八地域群」「三河川全体は登録範囲ではない」「プレート衝突」「氷河・高山カルスト・丹霞」「生物地理区の交差」「登録基準(vii)(viii)(ix)(x)」を整理します。
三大河川と高山地形の構成価値
金沙江、瀾滄江、怒江が近接して並行し、深い峡谷、高峰、氷河、森林、高山草地を刻みます。三河川が合流するのではなく、狭い地域を分水嶺で隔てられながら流れる地形だと正確に理解します。
生物多様性と多民族の暮らし
大きな標高差と気候帯が多数の固有種を支えます。無人の自然として扱わず、チベット、リス、ヌー、独龍など多様な共同体の農牧、森林利用、聖地、言語と、保護区・開発による権利への影響を扱います。
四つの自然基準と検定整理
基準(vii)は峡谷・雪山景観、(viii)はプレート衝突と地形、(ix)は生態過程、(x)は生物多様性です。検定では雲南省、三江は合流しない、金沙江・瀾滄江・怒江、横断山脈、四基準を整理します。
ダム・道路・山岳旅行への配慮
水力発電、道路、採鉱、森林利用、気候変動、氷河減少、地滑り、観光が区域ごとに影響します。住民権を保全と両立させます。許可、道路、雨季、高度、閉鎖区域は必ず再確認し、遠隔地へ無計画で入りません。
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