WORLD HERITAGE
ダウリアの景観群
モンゴルとロシアにまたがるダウリアの景観群は、乾燥・湿潤周期で変化する草原、湖、湿地と渡り鳥・モンゴルガゼルの移動を守ります。国境を越える保全、牧畜民の知識、火災・水利用・気候変動を解説します。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 2017年
- 登録基準
- (9)・(10)
- 種類
- 自然遺産
- 国・地域
- モンゴル・ロシア
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
混同しやすい点
同じモンゴル・ロシアの越境遺産であるウヴス・ヌール盆地と対比します。ウヴス・ヌールは閉鎖性の塩湖盆地、ダウリアは乾湿周期によって変化するステップ景観が中心です。
草原・湖・湿地の構成
モンゴルとロシアの複数保護区に、ステップ草原、塩湖・淡水湖、湿地、河川、低丘陵が広がります。国境線で切らず、降水量の周期変動、水位、植物生産、動物の季節移動を結ぶ越境生態系として読みます。
乾湿周期と生態過程
数年からより長い時間幅の乾燥・湿潤変動によって湖面、湿地、草原の状態が大きく変わります。単年の水位や動物数を固定的な正常値にせず、長期観測と気候変動の影響を分けて評価します。
渡り鳥・ガゼルと生態回廊
ツル類などの渡り鳥が繁殖・中継し、モンゴルガゼルを含む大型哺乳類が広域移動します。繁殖地・水場・移動経路の位置を不用意に公開せず、道路、柵、鉄道、送電線、狩猟の累積影響を扱います。
牧畜民・国境と土地知識
地域の牧畜民は草、水、雪、火災を読みながら移動してきました。保護区を無人の原生自然とせず、伝統的利用、国境管理、放牧権、野生動物との競合を確認し、住民の知識と意思決定参加を保全に組み込みます。
登録基準(ix)(x)と遺産価値・検定ポイント
基準(ix)は乾湿周期に応答する草原・湿地の生態過程、基準(x)は渡り鳥と大型哺乳類を含む重要生息地を評価します。検定ではモンゴル・ロシアの越境自然遺産、ダウリア、二基準を整理します。
水利用・火災・インフラと越境保全
河川取水、鉱業、農地化、火災、干ばつ、密猟、外来種、交通インフラが課題です。両国で調査方法と警報を共有し、流域全体の水利用と火災管理を調整します。政治状況に左右されにくい科学・地域協力を支えます。
旅行・野生動物への配慮
国境、許可、道路、火災、天候、観察区域は変動するため、必ず再確認します。動物を追跡せず、巣や水場へ近づかず、オフロード走行を避け、地域ガイドの指示に従います。
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