ニームのメゾン・カレ

ニームのメゾン・カレとは

メゾン・カレは、フランス南部の都市ニームに位置する、完璧な保存状態で知られる古代ローマ時代の神殿です。紀元前1世紀頃、初代皇帝アウグストゥス帝の時代に、彼の後継者候補であったガイウス・カエサルとルキウス・カエサルの兄弟を祀るために建てられました。「四角い家」を意味するその名の通り、四角形の設計を特徴とし、古代ローマ建築の典型例として高く評価されています。コリント式の列柱が並ぶ美しいファサードは、ローマ帝国時代の建築技術の粋を集めたものです。

世界遺産登録

2023年、「ニームのメゾン・カレ」は、以下の登録基準を満たしたとして世界文化遺産に登録されました。

• 登録基準(iv)：古代ローマ帝政期の神殿建築の優れた例であり、その様式は後世の建築に大きな影響を与えた。

遺産の価値と特徴

メゾン・カレの価値は、2000年以上前のローマ時代の神殿建築が、驚くほど完全な形で現存している点にあります。その美しいプロポーションと精巧な彫刻は、ローマ帝国の建築技術と美的感覚を現代に伝える貴重な遺産です。この神殿の様式は、特に新古典主義建築に大きな影響を与え、フランスのパリにあるマドレーヌ寺院や、アメリカのバージニア州議会議事堂などのモデルとなりました。

• 投稿者: chiba
• 2023年登録の世界遺産