セルー動物保護区とは
セルー動物保護区は、タンザニア南部に位置する広大な自然保護区で、1982年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。面積は約50,000平方キロメートルに及び、アフリカ最大の野生動物保護区の一つです。多様な生態系と手つかずの自然が残されており、豊かな野生生物で知られています。
世界遺産としての価値
登録基準(ix)「生態系」と(x)「生物多様性」で登録されています。ミオンボ林、草原、湿地、川沿いの森林など多様な植生が広がり、そこに生きる動植物の相互作用が評価されています。特にアフリカゾウ、カバ、クロサイ、ライオン、リカオンといった絶滅危惧種を含む大型哺乳類の個体数が非常に多く、生物多様性の保全上きわめて重要な地域です。
地理と主な見どころ
保護区の名称は、第一次世界大戦中にこの地で亡くなったイギリスの探検家フレデリック・セルーに由来します。広大な敷地内では、一般的なサファリのほか、ボートサファリやウォーキングサファリも楽しめます。
| 見どころ | 特徴 |
|---|---|
| ルフィジ川 | 保護区を流れる主要な川。カバやワニが多く生息し、ボートサファリが人気。 |
| スティーグラーズ峡谷 | ルフィジ川が刻んだ深さ100メートルにもなる壮大な峡谷。 |
| 広大なサバンナと森林 | 多様な野生動物が生息する手つかずの自然環境。 |
参考文献
「セルー・ゲーム・リザーブ」. UNESCO. https://whc.unesco.org/ja/list/199