パラチーとイーリャグランジの文化と生物多様性とは
パラチーとイーリャグランジは、ブラジルのリオデジャネイロ州に位置する地域で、文化的および自然的価値が高く評価され、2019年にユネスコの世界文化遺産および自然遺産に登録されました。この地域は、植民地時代の歴史的建造物が残るパラチー市街と、豊かな生物多様性を誇るイーリャグランジの自然環境を含んでいます。
登録基準の具体的内容
登録基準(ⅴ)
パラチーとイーリャグランジは、「伝統的な集落とその環境との調和」を示す顕著な例として評価されています。パラチーの歴史的な街並みと、自然環境が調和していることが重要な要素です。
登録基準(ⅹ)
また、この地域は「生物多様性の保護に重要な地域」としても評価されています。イーリャグランジは、豊かな海洋生態系と森林に覆われ、多くの固有種や絶滅危惧種が生息しています。
遺産の価値
パラチーとイーリャグランジの価値は、その文化的遺産と生物多様性にあります。以下の点にその価値が集約されています:
文化的多様性
パラチーは、18世紀のブラジル植民地時代に繁栄した港町であり、歴史的建造物や街並みが良好に保存されています。石畳の道路や白壁の建物は、当時のポルトガル植民地建築の特徴を色濃く残しています。
生物多様性
イーリャグランジは、熱帯雨林や海洋生態系が豊富で、さまざまな動植物が生息しています。特に、固有種や絶滅危惧種が多く、自然保護の観点からも重要な地域とされています。
遺産の概要
パラチーとイーリャグランジは、その歴史的背景と自然環境から、次のような特徴を持っています:
地理と歴史
この地域は、ブラジル南東部のリオデジャネイロ州に位置し、パラチーはかつて金の交易で栄えた港町です。イーリャグランジは、豊かな自然環境を持つ島で、エコツーリズムの拠点となっています。
主要な遺跡と自然保護区
パラチーの旧市街には、多くの歴史的建造物が残り、訪れる人々に植民地時代の風景を伝えています。イーリャグランジは、トレッキングやダイビングなどの自然体験が楽しめる地域です。
表:パラチーとイーリャグランジの主要スポット
場所名 | 特徴 |
---|---|
パラチー旧市街 | 植民地時代の建築と石畳の街並み |
イーリャグランジ | 熱帯雨林と豊かな海洋生態系 |
パラチーとイーリャグランジは、その文化的遺産と生物多様性から、訪れる人々に深い感動を与えます。この遺産を保護し、後世に伝えていくことは、私たちの責務であり、世界の文化および自然遺産としての価値を高める重要な役割を果たしています。
参考文献
「Paraty and Ilha Grande – Culture and Biodiversity」.UNESCO.https://whc.unesco.org/ja/list/1308