ラウマの旧市街の写真

ラウマの旧市街

ラウマ旧市街とは

ラウマ旧市街(Old Rauma)は、フィンランド南西部に位置する歴史的な都市で、1991年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。ラウマは15世紀に設立され、北欧で最大かつ最も保存状態の良い木造建築の町並みとして知られています。この町は、中世から続く独特の都市計画と伝統的な木造建築でその名を知られています。

登録基準

登録基準(iv)
ラウマ旧市街は、「建築や技術の発展を示す顕著な例」として評価されています。中世から近代にかけての木造建築の発展と、その優れた保存状態が評価の理由です。

登録基準(v)
また、「伝統的な人類居住形態を示す顕著な例」としても評価されています。ラウマの旧市街は、中世から現代に至るまでの活きた都市計画と建築様式を維持しています。

遺産の価値

ラウマ旧市街の価値は、その建築的、歴史的、文化的な重要性にあります。以下の点にその価値が集約されています。

  • 建築的多様性
    ラウマ旧市街には、約600の木造建築物が保存されており、その多くが18世紀から19世紀に建てられたものです。これらの建物は、北欧の伝統的な木造都市の様式を今に伝えています。
  • 文化的影響
    ラウマは、フィンランドの歴史と文化を象徴する都市であり、多くの文化的イベントや伝統行事が行われています。特に、ラウマ独自のレース編み(ラウマンピitsi)はその美しさで知られ、地域の重要な伝統工芸として評価されています。

遺産の概要

ラウマ旧市街は、その独特な歴史的背景と深い文化的意義から、次のような特徴を持っています。

  • 地理と歴史
    ラウマは、フィンランド南西部のボスニア湾岸に位置し、1442年に設立されました。中世から続く都市計画と伝統的な木造建築が特徴です。
  • 主要な建築物
    ラウマ旧市街には、多くの重要な建築物があります。特に、旧市庁舎や船主の家、聖十字架教会はその歴史的価値と美しさから訪れる人々に深い感動を与えます。
建物名 特徴
旧市庁舎 1776年に建てられた美しいファサードを持つ建物
キルスティ(船主の家) 船主の暮らしを伝える博物館となっている古い商家
聖十字架教会 15世紀に建てられた石造りの教会

ラウマ旧市街は、その歴史的、文化的、建築的価値から、訪れる人々に深い感動を与えます。この遺産を保護し、後世に伝えていくことは、私たちの責務であり、世界の文化遺産としての価値を高める重要な役割を果たしています。

参考文献
「ラウマ旧市街」. UNESCO. https://whc.unesco.org/ja/list/582

ラウマの旧市街の基本情報

                         
国名 フィンランド共和国
世界遺産の名称 ラウマの旧市街
遺産の種類 文化遺産
登録年 1991
拡張・範囲変更
危機遺産
危機遺産登録期間
登録基準 (ⅳ)(ⅴ)
備考
範囲(ヘクタール)29
地図

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