マチュ・ピチュの概要
マチュ・ピチュは、ペルーのアンデス山脈、標高約2,430mの尾根に位置するインカ帝国の遺跡です。15世紀半ばにインカ皇帝パチャクテクによって建設されたとされ、「古い峰」を意味するその名は、壮大な自然景観と調和した精巧な石造りの建築群で世界的に知られています。1983年に文化遺産と自然遺産の両方の価値が認められる複合遺産として世界遺産に登録されました。
世界遺産登録基準
- (i) インカ文明の最も偉大な建築上の成果であり、自然の景観と一体化した都市計画は、人類の創造的才能を示す傑作である。
- (iii) インカ帝国が最も栄えた時代の姿を伝える、他に類を見ない証拠である。
- (vii) アンデス山脈の急峻な東斜面に位置し、熱帯の山々が織りなす圧倒的な自然美を誇る景観を有する。
- (ix) 高地のプーナ草原から雲霧林まで、多様な動植物が生息する一帯の生態系の進化を示す顕著な見本である。
主な見どころ
| 建築物名 | 特徴 |
|---|---|
| 太陽の神殿 | インカの宗教儀式で中心的な役割を果たしたとされる、曲線を描く美しい石組みの建物。 |
| インティワタナ石 | 「太陽をつなぎとめる石」を意味し、日時計や天文観測に使われたとされる多角形の石柱。 |
| 王の墓 | 太陽の神殿の下にある洞窟で、インカ皇帝のミイラが安置されていたと考えられている場所。 |