概要
エヴォラは、ポルトガル南部アレンテージョ地方の中心都市です。城壁に囲まれた旧市街が「エヴォラ歴史地区」として1986年に世界文化遺産に登録されました。古代ローマ時代に起源を持ち、その後西ゴート族やイスラム勢力の支配を経て、ポルトガル王国の主要都市の一つとして発展しました。多様な時代の建築様式が混在する街並みは「博物館都市」とも称されます。
世界遺産登録基準
- (ii) 16世紀のポルトガル建築、特にマヌエル様式がブラジルの植民地都市の建築に大きな影響を与えたことを示しています。
- (iv) ローマ時代から現代に至るまで、様々な様式が調和した都市景観は、特定の時代を代表する建築群の顕著な例です。
主な見どころ
歴史地区には、2000年以上の歴史を物語る重要な建造物が数多く残されています。
遺跡名 | 特徴 |
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ディアナ神殿 | 1世紀から3世紀にかけて建設されたローマ神殿の遺跡。コリント式の柱が14本現存しています。 |
エヴォラ大聖堂(セ) | 12世紀から13世紀にかけて建設された、ロマネスクからゴシックへの移行期を代表する建築です。 |
サン・フランシスコ教会と人骨堂 | マヌエル様式とゴシック様式が融合した教会。壁一面が人骨で埋め尽くされた「人骨堂(カペラ・ドス・オッソス)」が有名です。 |