WORLD HERITAGE
ジャー動物保護区
カメルーンのジャー動物保護区は、ジャー川に囲まれたコンゴ盆地の熱帯林です。生態系の進化、霊長類を含む生物多様性、登録基準(ix)(x)、地域住民と協働する保全を、人間を脅威と一括りにせず解説します。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 1987年
- 登録基準
- (9)・(10)
- 種類
- 自然遺産
- 国・地域
- カメルーン
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
基本情報と遺産の価値
ジャー動物保護区は、カメルーン南部・東部に広がるコンゴ盆地の熱帯林です。1950年に保護区が設けられ、1987年に登録基準(ix)(x)で自然遺産となりました。登録面積は526,000ヘクタール。ジャー川がほぼ全周を囲み、自然の境界を作ります。UNESCOは登録時に約90%が人為的な攪乱を受けていなかったと説明しています。これは1987年の評価であり、現在の森林全体を無条件に「手つかず」とする数字ではありません。
地形と生物地理が生む森林の多様性
登録基準(ix)は、三つの生物地理・地質的影響と地形の多様性が重なり、豊かな森林生態系と進行中の生態学的変化を示す点です。原生林の広がりだけでなく、保護区外の森林とつながることも重要です。UNESCOの監視事業は、特に南東部の森林回廊を取り上げ、動物が利用する開けた場所や移動経路の監視を計画しています。
霊長類と絶滅危惧種の生息地
UNESCOの価値説明は、100種を超える哺乳類と少なくとも14種の霊長類を挙げています。ニシローランドゴリラ、チンパンジー、シロエリマンガベイ、マンドリル、ドリルなどの生息地です。マルミミゾウやヨウムも紹介されています。登録基準(x)が評価するのは、こうした世界的に脅威にさらされる種を含む動植物の生息域を保全する重要性です。種数は公式説明の記録であり、毎年同じ数を確認する調査結果ではありません。
森林を利用する人びとと地域の事業
保護区にはバカの人びとが暮らし、UNESCOの価値説明はその文化的価値を認めています。同説明では商業的狩猟と伝統的狩猟を区別しています。周辺の暮らしも農業や森林資源と結び付き、住民との協働は保全の一部です。
2025年2月のUNESCO報告は、ジャーとロベケを対象とした小規模助成を紹介しました。2023~2024年の9件の助成では、地域の生産、工芸、事業運営、年長者から若者への知識伝達などを支援し、参加者の多くは女性でした。2024年12月に始まった次段階では、カタツムリの養殖や、バカの人びとによるヤムイモ・蜂蜜の持続的な採取などを支援対象としています。これは二つの保護地域を対象とする事業で、すべてをジャーだけの成果とすることはできません。
境界の外にも及ぶ保全課題
UNESCOが2022年7月の現地活動開始を予定した監視事業では、周辺のダム、農園、伐採事業による生息地の喪失と密猟圧の増加を課題に挙げました。監視員の能力向上、動物の動態調査、野生動物の回廊を土地利用計画に組み込むこと、地域社会との協議が事業の柱です。計画に記載された活動と、実施後の効果測定は別であり、この資料だけで動物個体群の回復を断定することはできません。
世界遺産検定で覚えるポイント
カメルーン、1987年登録、自然遺産、登録基準(ix)(x)、登録面積526,000ヘクタールが基本情報です。ジャー川が自然境界を形成し、コンゴ盆地の熱帯林を守ります。(ix)は地形・生物地理的条件に支えられる生態学的過程、(x)は絶滅危惧種を含む生息地の保全です。約90%という攪乱の少なさは、登録時の評価に結び付く数字です。
訪問情報について
本稿は保護区への訪問や安全を保証するものではありません。渡航・入域を検討する場合は、カメルーン当局、保護区管理者、日本の外務省が出す最新の案内を確認してください。地域の活動を知る方法は現地訪問だけではなく、公開された保全・研究報告を読むことも含まれます。
参考文献
PLAN YOUR VISIT
旅の計画・アクセス
正確なアクセス・営業情報を公式情報源から順次確認しています。訪問前は施設公式サイトと現地の公的情報をご確認ください。
料金・営業時間・交通情報は変更される場合があります。
EXAM ESSENTIALS
世界遺産検定で押さえるポイント
- カメルーン、1987年登録、自然遺産、登録基準(ix)(x)、登録面積526,000ヘクタールが基本情報です。
- ジャー川が自然境界を形成し、コンゴ盆地の熱帯林を守ります。
- (ix)は地形・生物地理的条件に支えられる生態学的過程、(x)は絶滅危惧種を含む生息地の保全です。
- 約90%という攪乱の少なさは、登録時の評価に結び付く数字です。
COMMUNITY JOURNEYS
みんなの訪問記録
この世界遺産の訪問記録はまだありません。
あなたの写真と体験が、次に訪れる人の手がかりになります。