チトワン国立公園とは
チトワン国立公園は、ネパール南部のタライ平原に広がる自然保護区で、1973年にネパール初の国立公園として設立されました。1984年にユネスコの世界自然遺産に登録され、絶滅危惧種を含む多様な野生動物の生息地として知られています。広大な草原、亜熱帯の森林、湿地帯が特徴です。
遺産の価値
この公園の価値は、アジアでも特に重要な生物多様性の宝庫である点にあります。
- 絶滅危惧種の生息地: インドサイの重要な保護区であり、個体数の回復に成功しています。また、絶滅の危機に瀕するベンガルトラ、アジアゾウ、ヌマワニなどの生息地でもあります。
- 多様な生態系: サル林、草原、河畔林、湿地など多様な環境がモザイク状に広がり、500種以上の鳥類をはじめ、多種多様な動植物が共存する豊かな生態系を育んでいます。
世界遺産登録基準
- (vii) ひときわ優れた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。
- (ix) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において、進行中の重要な生態学的・生物学的過程を代表する顕著な見本であるもの。
- (x) 生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。
概要
項目 | 内容 |
---|---|
所在地 | ネパール南部、タライ平原 |
登録年 | 1984年 |
遺産種別 | 自然遺産 |
面積 | 952.63 km² |
主な動物 | インドサイ、ベンガルトラ、アジアゾウ、ガウル、ヌマワニ |
生態系 | 亜熱帯広葉樹林、草原、河畔林、湿地 |