WORLD HERITAGE
古代エリコ/テル・エッ・スルタン
紀元前約1万500年からの活動層を持つ古代エリコの丘状遺跡です。新石器化、定住、塔と城壁、青銅器時代の都市化、29の占有段階、二つの登録基準を、現在の安全状況に配慮して解説します。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 2023年
- 登録基準
- (3)・(4)
- 種類
- 文化遺産
- 国・地域
- パレスチナ
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
基本情報と遺跡の価値
古代エリコ/テル・エッ・スルタンは、パレスチナのヨルダン渓谷、現代エリコの北西にある遺跡です。2023年に基準(iii)(iv)で世界遺産に登録されました。楕円形の丘状遺跡であるテルと、隣接するアイン・エッ・スルタンの恒常的な泉からなります。登録面積は5.93ヘクタールです。
泉と29段階の居住の積み重なり
UNESCOは、紀元前約1万500年にさかのぼる人間活動と、29の居住段階を示す地層を説明しています。長く水源となった泉のそばで、建物や生活の跡が幾重にも蓄積しました。この層序は、肥沃な三日月地帯の新石器化と、南レヴァントの青銅器時代の都市化という、異なる二つの歴史過程を伝えます。
塔・壁・溝を造った共同体
紀元前九~八千年紀には大規模な恒久集落があり、壁、溝、塔などの共同建造物が造られていました。大型の構造物は、設計や技能だけでなく、多くの労働を組織する社会の存在を示します。死後に頭蓋骨を加工した証拠もあり、共同生活のなかで社会組織や儀礼が変化した様子を考える資料となっています。
青銅器時代の都市と防御施設
初期青銅器時代の資料は都市計画を伝え、中期青銅器時代の遺構は、都市中心部と高度な土塁式防御施設を備えたカナン系都市国家の存在を示します。新石器時代の共同建築と、後の都市国家の防御施設は、同じテルに残っていても別の時代の構造です。
発掘の歴史と遺構の保存
過去の発掘では一部の構造が損傷し、出土品も遺跡から離れた場所へ移されました。一方、深い層序と原位置の遺構は残っています。UNESCOの真正性評価では大規模な再建が行われておらず、最小限の介入は原材料と区別できるとされています。整備された泉も水源としての機能を保っています。
登録基準(iii)(iv)
基準(iii)は、近東の新石器時代における恒久的な共同生活、新しい生業、社会組織と儀礼の発達を伝える点です。基準(iv)は、狩猟採集から定住への移行と初期都市文化の形成を示す長期存続した集落、共同建造物、青銅器時代の建築技術を評価しています。
世界遺産検定で押さえるポイント
- パレスチナ、2023年登録、文化遺産、基準(iii)(iv)です。
- アイン・エッ・スルタンの泉と29の居住段階が、長期の定住を伝えます。
- 新石器時代の塔・壁・溝と、青銅器時代の都市・土塁が主要な遺構です。
参考資料
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EXAM ESSENTIALS
世界遺産検定で押さえるポイント
- パレスチナ、2023年登録、文化遺産、基準(iii)(iv)です。
- アイン・エッ・スルタンの泉と29の居住段階が、長期の定住を伝えます。
- 新石器時代の塔・壁・溝と、青銅器時代の都市・土塁が主要な遺構です。
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