サン・サヴァン・シュール・ガルタンプの修道院教会とは
フランス中西部のヌーヴェル=アキテーヌ地域圏に位置するロマネスク様式の修道院教会です。特に「ロマネスクのシスティーナ礼拝堂」と称されるほど、身廊の天井を埋め尽くす壮麗な壁画群で世界的に知られています。
遺産の価値と登録基準
この教会の価値は、11世紀から12世紀にかけて描かれたロマネスク様式の壁画群が、類稀な規模と優れた保存状態で現存している点に集約されます。旧約聖書の物語を生き生きと描いたこれらの壁画は、中世ヨーロッパのキリスト教美術における最高傑作と評価されています。
- 登録基準(i): 身廊を飾る天井画は、ロマネスク絵画の傑作であり、その構成の力強さ、動きの表現、色彩の美しさにおいて人類の創造的才能を証明している。
- 登録基準(iii): 旧約聖書の物語を描いた一連の壁画は、当時のキリスト教文化と神学を伝える他に類を見ない証拠である。
最大の見どころ:ロマネスクの壁画
最大の見どころは、高さ17メートルを超える身廊のヴォールト天井に描かれた、全長42メートルに及ぶ壁画群です。「創世記」や「出エジプト記」の場面が、鮮やかな色彩と躍動感あふれる描写で描かれており、訪れる者を圧倒します。
概要
| 所在地 | フランス、ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏 |
| 登録年 | 1983年 |
| 登録基準 | (i), (iii) |