サン・テミリオン地域とは
フランス南西部、世界的に有名なワイン産地ボルドー地方に位置する地域です。古代ローマ時代から続くブドウ栽培とワイン醸造の歴史が育んだ、美しい文化的景観が評価され、ワイン産地として初めて世界遺産に登録されました。
遺産の価値と登録基準
この地域の価値は、2000年以上にわたり、人間が自然環境と相互に関わりながら形成してきたブドウ畑の景観そのものにあります。中世の面影を色濃く残すサン・テミリオンの町と、それを取り囲む広大なブドウ畑が一体となって、ユニークな文化的景観を創り出しています。
- 登録基準(iii): 古代ローマ時代から続く集中的なブドウ栽培の歴史を物語る、顕著な文化的伝統の証拠である。
- 登録基準(iv): ブドウ栽培に特化した歴史的景観の優れた例であり、その発展を物語る多くの歴史的建造物を含んでいる。
主な見どころ
歴史的なサン・テミリオンの町には、ワイン文化と深く結びついた見どころが数多く存在します。
| 見どころ | 特徴 |
|---|---|
| モノリシック教会 | 9世紀から12世紀にかけて、一枚岩の石灰岩を掘って造られたヨーロッパ最大の地下教会。 |
| カタコンベ | 教会の地下に広がる墓所。中世の埋葬の様子をうかがい知ることができる。 |
| 中世の町並み | 石畳の坂道や歴史的な建物が残り、散策するだけでも中世の雰囲気を味わえる。 |
| ブドウ畑の景観 | 丘陵地帯にどこまでも続くブドウ畑は、季節ごとに美しい表情を見せる。 |
概要
| 所在地 | フランス、ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏 |
| 登録年 | 1999年 |
| 登録基準 | (iii), (iv) |