概要
パンタナル自然保護区は、ブラジル中西部のマットグロッソ州とマットグロッソ・ド・スル州に広がる世界最大級の熱帯性湿地「パンタナル」の一部で、2000年に世界自然遺産に登録されました。登録されているのは、パンタナル・マトグロッセンセ国立公園などを含む4つの保護区で、総面積は187,818ヘクタールです。雨季には広大な土地が水に覆われ、乾季には草原に戻るという劇的な環境の変化が特徴で、この独特な生態系がジャガーをはじめとする多種多様な野生生物を育んでいます。
世界遺産登録基準
- (vii) ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。
- (ix) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
- (x) 生物多様性の本来的保全のための最も重要な自然の生息地を包含するもののうち、科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれるもの。
主な構成資産
この世界遺産は、パラグアイ川とその支流の源流域に位置する4つの保護区から構成されています。
| 保護区名 | 特徴 |
|---|---|
| パンタナル・マトグロッセンセ国立公園 | 保護区の中心であり、広大な湿地と多様な動植物相を誇る。 |
| アコルizal特別保護区 | 絶滅危惧種の生息地として重要な役割を担う。 |
| ペーニャ特別保護区 | 豊かな動植物相が見られる。 |
| ドロチェ特別保護区 | 独特な湿地生態系を保護している。 |