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WORLD HERITAGE

フィリピン自然遺産2014年登録

ハミギタン山地野生生物保護区

フィリピン・ミンダナオ島の標高75~1,637メートルに、多様な森林と固有種が連続する自然遺産です。矮性林の成り立ち、生息地の垂直分布、地域共同体と進める保全を解説します。

ハミギタン山地野生生物保護区の写真

ESSENTIAL FACTS

基本情報と登録基準

登録年
2014年
登録基準
(10)
種類
自然遺産
国・地域
フィリピン

WHY IT MATTERS

この世界遺産について

基本情報と遺産の意義

ハミギタン山地野生生物保護区はフィリピンのミンダナオ島南東部、プジャダ半島を南北に走る山地です。2014年に登録基準(x)で世界遺産となり、登録面積16,923.07ヘクタール、緩衝地帯9,729.47ヘクタールです。標高75メートルから1,637メートルまで、土壌、気温、湿度が変化し、低地から山頂部まで異なる森林と水域が連続します。この高度勾配が、多数の固有種と絶滅危惧種を支える核心です。

標高に沿う生態系の構成

低地の農業生態系とフタバガキ林、山地林、蘚苔林、山頂付近の蘚苔矮性林へ植生が移ります。雲霧、強風、貧栄養の土壌など厳しい条件では樹木が低く育ち、いわゆる熱帯の『ボンサイ林』を形成します。人工的に剪定した盆栽ではありません。各帯は孤立せず、水、種子、動物の移動を通じて結ばれます。標高ごとの生息地を保つことが、気候変動に応じた種の移動余地にもなります。

固有種と絶滅危惧種

登録時の整理では1,380種が確認され、341種がフィリピン固有、八種はハミギタンだけで知られていました。フィリピンワシ、フィリピンオウム、ミンダナオヒムネバト、固有のウツボカズラや樹木などが生息します。数字は調査で更新されるため固定的な全種数として扱いません。象徴種だけでなく、昆虫、両生類、菌類、植物と、それらを支える土壌や水系を含む生態系全体を守る必要があります。

地域共同体と山地の歴史

保護区周辺では地域住民と先住民共同体が資源を利用し、土地と精神文化の関係を築いてきました。『人の手が入らない原生自然』という説明で生活史を消さず、共同体の知識と権利、管理参加を扱います。同時に、すべての慣行を一律に環境調和的と美化せず、現在の人口、収入、土地利用の課題を当事者と検討します。巡視を担うバンタイ・グバットなど現場の労働も保全の重要な構成です。

登録基準(x)

基準(x)は生物多様性の現地保全にとって重要な自然生息地、とくに絶滅危惧種を含む場所を評価します。検定ではフィリピン、2014年、基準(x)、ミンダナオ島、標高75~1,637メートル、垂直的な森林分布、蘚苔矮性林を結び付けます。景観美の基準(vii)ではなく、固有性の高い生物と生息地が登録理由です。フィリピンワシが生息することだけで価値を代表させません。

保存と気候変動

違法な動植物採取、鉱山・資源探査、周辺開発、観光圧力、火災、気候変動が課題です。高度帯が狭い山頂固有種は、気温上昇時にさらに高い場所へ移動できません。保護区管理委員会、自治体、監督官事務所、巡視員、共同体が法執行、研究、モニタリングを分担します。入域を増やすだけでなく、登山者数、道の侵食、廃棄物、野生生物への接近を測り、観光計画を更新する必要があります。

世界遺産検定で覚えるポイント

フィリピン、ミンダナオ島、2014年、基準(x)、東部ミンダナオ生物多様性回廊を押さえます。フタバガキ林、山地林、蘚苔林、蘚苔矮性林という高度帯、1,380種、341のフィリピン固有種、ハミギタンのみで知られる八種が登録時の要点です。フィリピンワシとフィリピンオウム、ウツボカズラも手掛かりですが、最新の分類や個体群評価は変わり得ると理解します。

旅行・入域ルール

登山許可、指定ルート、ガイド、人数制限、天候、地滑り、野生生物観察、周辺地域の安全は変わります。フィリピン保護区当局、自治体、日本国外務省情報を必ず再確認します。植物、昆虫、石を採らず、固有種の位置情報を安易に公開しません。矮性林を踏み荒らさず、ドローン、餌付け、録音再生、夜間入域は現在の規則と共同体の合意へ従います。

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