チュニスの旧市街(メディナ)とは
チュニスの旧市街(メディナ)は、チュニジアの首都チュニス中心部に広がる歴史地区で、1979年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。7世紀にイスラーム都市として建設が始まり、12世紀から16世紀にかけてハフス朝の首都として黄金時代を迎えました。迷路のように入り組んだ路地、活気あふれるスーク(市場)、そして700を超えるモスクや宮殿などの歴史的建造物が密集し、イスラーム世界の伝統的な都市構造を今に伝えています。
世界遺産登録基準
- (ii) アンダルシア、オスマン、ヨーロッパなど多様な外部からの影響を受け入れ、独自の建築・文化様式を形成した文化交流の顕著な例です。
- (iii) 中世イスラーム都市の社会経済・文化生活を伝える、非常に保存状態の良い生きた証拠です。
- (v) 近代化の圧力にさらされながらも、伝統的な都市の土地利用と生活様式を保持している顕著な例です。
主な見どころ
旧市街には、イスラーム建築の粋を集めた壮麗な建造物が数多く存在します。
| 施設名 | 特徴 |
|---|---|
| ザイトゥーナ・モスク | 7世紀末創建のチュニジア最古かつ最大のモスク。旧市街の中心に位置し、信仰と学問の中心地であった。 |
| 宮殿群(ダール) | オスマン帝国時代に建てられた豪華な邸宅が数多く残る。ダール・フセインやダール・ベン・アブダラが有名。 |
| スーク(市場) | 香辛料、絨毯、革製品など、商品ごとに専門のスークが広がる。活気にあふれ、旧市街の心臓部となっている。 |