WORLD HERITAGE
歴史的城壁都市クエンカ
スペインのクエンカは、二つの川が刻む断崖上にイスラム期の要塞を起源とする中世都市が立体的に発展しました。キリスト教征服、多宗教社会、吊り下がる家、住民生活、地滑り・観光化を解説します。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 1996年
- 登録基準
- (2)・(5)
- 種類
- 文化遺産
- 国・地域
- スペイン
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
歴史的城塞都市クエンカは、スペイン中央部の岩山に築かれた都市です。1996年に基準(ii)(v)で世界遺産に登録され、UNESCO登録面積は22.79ha、緩衝地帯は170.49haです。城壁、大聖堂、崖に張り出す家々と周囲の峡谷が、一体となった都市景観をつくっています。
岩山に重なる都市の歴史
イスラーム期に城塞都市として発展し、12世紀にカスティーリャ王国に征服されました。かつての大モスクの場所にはゴシック様式の大聖堂が建ち、街路や建物には複数の時代の変化が残っています。
象徴的な「宙づりの家」は、崖際の限られた敷地を使った建物です。UNESCOは中世末期に起源を持つ家々の多くが16世紀に再建されたと説明しています。岩山の地形に合わせた狭く高い家や曲がる街路が、都市の形を特徴付けています。
保存された景観と住民の暮らし
UNESCOは、長い経済停滞と社会的困窮が大規模な更新を抑え、街並みの保存につながった面を指摘しています。ただし、保存の結果だけを称賛して住民の不利益を見えなくすることはできません。管理上は人口減少、生活施設の不足、交通や移動の難しさも課題とされています。
基準(ii)は12〜18世紀の建物を備える中世城塞都市としてのまとまり、(v)は都市と周囲の自然・農村景観が優れて一体化していることを評価します。単に異文化交流の都市、あるいは美しい家だけが評価されたという説明では不十分です。
家屋を現代美術の場として使う
市の観光案内によると、宙づりの家には1966年、フェルナンド・ソベルのコレクションによるスペイン抽象美術館が設けられました。歴史的な建物の内部に近現代の美術を展示することで、保存建築に新しい文化的用途が加わった例です。
都市全体の保全では、改修が歴史的特徴を失わせないことと、住まいとして使い続けられることの両方が重要です。UNESCOの管理説明は、伝統的材料や景観の尊重、住宅利用とアクセスの改善を重視しています。
世界遺産検定のポイント
- 1996年登録の文化遺産で、登録基準は(ii)(v)です。
- 中世城塞都市としてのまとまりと、岩山・峡谷に適応した都市景観が評価されています。
- 宙づりの家には1966年に抽象美術館が設けられ、歴史的建物を文化施設として利用しています。
参考資料
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世界遺産検定で押さえるポイント
- 1996年登録の文化遺産で、登録基準は(ii)(v)です。
- 中世城塞都市としてのまとまりと、岩山・峡谷に適応した都市景観が評価されています。
- 宙づりの家には1966年に抽象美術館が設けられ、歴史的建物を文化施設として利用しています。
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