ルーゴのローマの城壁群とは
ルーゴのローマの城壁群は、スペイン北西部のガリシア州ルーゴ市に現存する古代ローマ時代の城壁です。3世紀後半に建設されたこの城壁は、ローマ帝国西部の要塞都市の姿を伝える最も完全で壮大な例として、2000年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。
完全な形で残る古代の城壁
ルーゴの城壁の最大の特徴は、その保存状態の良さです。建設から1700年以上が経過した現在も、一度も途切れることなく、ほぼ完全な姿で旧市街を取り囲んでいます。その主な特徴は以下の通りです。
- 全長:約2,120メートル
- 高さ:8メートルから12メートル
- 塔:建設当時は85あった塔のうち、現在も71基が残存(うち46基は原型を留める)
- 城門:10の城門があり、うち5つはローマ時代、5つは後代に開かれたもの
城壁の上は「パセオ・デ・ラ・ムラリャ」と呼ばれる遊歩道として整備されており、市民や観光客は全長を歩いて散策できます。城壁の上からは、旧市街の歴史的な街並みと新市街の現代的な景観の両方を見渡すことができます。
登録基準
この遺産は、以下の基準を満たしたと評価されています。
- (iv) ルーゴのローマの城壁群は、ローマ帝国後期の軍事要塞建築の最も優れた現存例です。