ケニア山国立公園・自然林とは
アフリカ大陸で2番目に高いケニア山(最高峰バティアン:標高5,199m)を中心とする自然保護区で、1997年に世界自然遺産に登録されました。その壮大な山岳景観と、標高によって劇的に変化する多様な生態系が高く評価されています。
登録基準
- (vii) ひときわ優れた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を包含するもの。鋭い山頂、U字谷、氷河湖など、氷河によって形成された地形が圧倒的な美しさを見せます。
- (ix) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。低地のサバンナから高山帯の氷雪気候まで、植生の垂直分布が明瞭に見られ、生態系の進化の過程を示す貴重な事例です。
遺産の価値
ケニア山の価値は、まずその景観美にあります。赤道直下にありながら万年雪と氷河をいただく姿は圧巻です。また、生態系の多様性も大きな特徴で、標高に応じて熱帯雨林、竹林、高山植物帯などが広がり、それぞれに固有の動植物が生息しています。特にジャイアントロベリアやジャイアントセネシオといった巨大高山植物は、ケニア山を象徴する存在です。
遺産の概要
ケニア山は赤道直下に位置する成層火山です。山麓は熱帯気候ですが、標高が上がるにつれて気温が下がり、山頂付近は氷雪気候となります。この多様な気候が、ゾウやバッファロー、希少なボンゴなどが生息する豊かな森林と、独特な高山植物が広がる生態系を育んでいます。
観光と保全
ケニア山は登山やハイキングの目的地として人気がありますが、環境への影響を最小限に抑えるため、持続可能な観光が推進されています。入園者数の制限や、環境保護に関する教育プログラムの提供などを通じて、貴重な自然遺産の保全が図られています。
ケニア山の主な動植物
| 動物相 | 植物相 |
|---|
| 国名 | ケニア共和国 |
|---|---|
| 世界遺産の名称 | ケニア山国立公園と自然林 |
| 遺産の種類 | 自然遺産 |
| 登録年 | 1997 |
| 拡張・範囲変更 | 2013 |
| 危機遺産 | |
| 危機遺産登録期間 | |
| 登録基準 | (ⅶ)(ⅸ) |
| 備考 | |
| 範囲(ヘクタール) | 202334 |
| 地図 |