ヴァティカン市国とは
イタリアのローマ市内にある世界最小の独立国家であり、ローマ教皇を元首とするカトリック教会の総本山です。1984年に国全体が「ヴァティカン市国」として世界文化遺産に登録されました。サン・ピエトロ大聖堂やシスティーナ礼拝堂など、ルネサンス期からバロック期にかけての偉大な芸術家たちによる人類の至宝ともいえる建築物や芸術作品が集積しています。
世界遺産登録基準
- (1) 人類の創造的才能を表現する傑作。
- (2) ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
- (4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
- (6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と直接にまたは明白に関連するもの。
主な建造物と芸術作品
ヴァティカン市国には、信仰と芸術が一体となった数多くの歴史的建造物が存在します。
| 建造物・場所 | 特徴 |
|---|---|
| サン・ピエトロ大聖堂 | 世界最大級の教会堂。ミケランジェロが設計したクーポラが象徴的。 |
| サン・ピエトロ広場 | ベルニーニが設計した円柱回廊で知られる壮大な広場。 |
| システィーナ礼拝堂 | ミケランジェロによる天井画『創世記』と壁画『最後の審判』で有名。 |
| ヴァティカン宮殿(美術館) | ラファエロの間など、歴代教皇の収集品を収蔵する世界有数の美術館。 |