レナ川の石柱自然公園とは
レナ川の石柱自然公園は、ロシアのシベリア東部、サハ共和国を流れるレナ川中流域にある自然公園です。川岸に沿って約40kmにわたり、高さ100mにも及ぶ石柱群が林立する壮大な景観で知られ、2012年に世界自然遺産に登録されました。
遺産の概要
| 所在地 | ロシア連邦、サハ共和国 |
| 登録年 | 2012年 |
| 遺産種別 | 自然遺産 |
| 登録基準 | (viii) |
主な価値
この石柱群は、約5億年前のカンブリア紀の石灰岩層が、シベリアの厳しい大陸性気候(夏と冬の寒暖差が約100℃)による長年の侵食作用を受けて形成されたものです。地質学的な価値と、その特異な美しさが評価されています。
- 登録基準 (viii) 地球の歴史: この地域の地層からは、生物の多様性が爆発的に増加した「カンブリア爆発」の様子を示す多種多様な生物の化石が発見されており、地球生命史の重要な時代を記録する証拠として極めて重要です。凍土(永久凍土)の融解と凍結が繰り返されることで起こるクライオジェニック(凍結)プロセスが、石柱の形成に大きく寄与している点も地質学的に貴重です。