概要
W-アーリー-ペンジャリ自然公園群は、ニジェール、ベナン、ブルキナファソの3か国にまたがる広大な自然保護区です。当初はニジェール川が「W」字に蛇行する地域を中心とした「W国立公園」が1996年に世界自然遺産に登録されました。その後、2017年にブルキナファソのアーリー国立公園とベナンのペンジャリ国立公園が加わり、現在の名称に拡大されました。この公園群は、西アフリカのサバンナ生態系が最もよく保存されている地域の一つであり、ゾウ、ライオン、チーターなど、大型哺乳類の最後の健全な個体群が生息する重要な場所となっています。
世界遺産登録基準
- (ix) サバンナ、森林、湿地など多様な生態系が連続しており、陸上、半水生、水生生物の進化の過程を示す重要な見本である。
- (x) 西アフリカにおける生物多様性のホットスポットであり、特に大型哺乳類や鳥類の保護にとって極めて重要な地域となっている。
主要な国立公園
この世界遺産は、国境を越えて連携する3つの主要な国立公園から構成されています。
| 国立公園名 | 国 | 特徴 |
|---|---|---|
| W国立公園 | ニジェール、ベナン、ブルキナファソ | ニジェール川の蛇行域に広がり、多様な野生動物が生息。 |
| アーリー国立公園 | ブルキナファソ | サバンナと森林が広がり、特にゾウの個体群で知られる。 |
| ペンジャリ国立公園 | ベナン | アタコラ山脈の麓に位置し、ライオンやチーターなどの希少種が生息。 |