カムチャツカ火山群とは
カムチャツカ火山群は、ロシア極東のカムチャツカ半島に位置する世界自然遺産で、1996年に登録されました(2001年に追加登録)。環太平洋火山帯の一部であり、世界で最も火山活動が活発な地域の一つです。300以上の火山が密集し、現在も活動を続ける活火山も多数存在するため、「火山の博物館」とも呼ばれています。
遺産の概要
| 所在地 | ロシア連邦、カムチャツカ地方 |
| 登録年 | 1996年(2001年拡大) |
| 遺産種別 | 自然遺産 |
| 登録基準 | (vii), (viii), (ix), (x) |
主な価値
この遺産は、活発な火山活動が作り出すダイナミックな地形と、そこに育まれた豊かな生態系の両方において世界的に重要な価値を持っています。火山、氷河、河川、海岸線が複雑に絡み合い、多様な景観と環境を生み出しています。
- 登録基準 (vii) 自然美: 円錐形の美しい成層火山、広大なカルデラ、間欠泉が噴き出す「間欠泉の谷」など、壮大で変化に富んだ景観が見られます。
- 登録基準 (viii) 地球の歴史: 太平洋プレートが沈み込む場所であり、地球の火山活動や地殻変動のプロセスを示す顕著な見本です。
- 登録基準 (ix) 生態系: 火山活動と氷河作用によって形成された多様な環境で、独自の生態系が進化しています。
- 登録基準 (x) 生物多様性: 世界最大級のオオワシの生息地であり、産卵のために遡上するサケの種類の多さは世界一です。これを餌とするヒグマも高密度で生息しています。