タジク国立公園(パミール山脈)とは
タジク国立公園は、タジキスタン東部のパミール山脈に位置する広大な自然保護区で、2013年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。26,000平方キロメートル以上の面積を誇り、「パミールの結び目(Pamir Knot)」と呼ばれるユーラシア大陸の最高峰が集まる地域の中心に位置しています。
世界遺産としての価値
登録基準(vii)「自然美」として、世界最長のフェドチェンコ氷河や、大規模な地滑りで形成されたサレズ湖など、卓越した自然景観が評価されています。また、登録基準(viii)「地球の歴史」として、プレートテクトニクスによってヒマラヤ、カラコルム、ヒンドゥークシュなどの山脈が会合して形成された地形が、地球の歴史の主要な段階を示す顕著な例とされています。公園内には高地砂漠から草原、氷河まで多様な自然環境が広がり、マルコ・ポーロ・アルガリや雪豹などの希少動物も生息しています。
地理と主な自然現象
1992年に設立されたこの国立公園は、その地質学的な重要性と美しさから多くの自然現象が見られます。
| 自然現象 | 特徴 |
|---|---|
| フェドチェンコ氷河 | 極圏外で世界最長の氷河 |
| サレズ湖 | 地震による地滑りで形成された天然のダム湖 |
| カラクル湖 | 隕石の衝突によって形成された可能性のある湖 |
参考文献
「タジク国立公園(パミール山脈)」. UNESCO. https://whc.unesco.org/ja/list/1252