パレンケの古代都市と国立公園とは
パレンケは、メキシコのチアパス州のジャングルに位置するマヤ文明の都市遺跡で、1987年に周辺の国立公園とともにユネスコの世界文化遺産に登録されました。特に7世紀から9世紀の古典期後期に繁栄し、その建築と漆喰彫刻の洗練された美しさはマヤ芸術の頂点とされています。
登録基準
- (i) 建築や彫刻の精巧さと美しさが、人類の創造的才能を代表する傑作であること。
- (ii) 建築様式や彫刻にマヤ文明内外の多様な文化的影響の融合が見られること。
- (iii) マヤ文明の宗教的・政治的中心地としての役割を果たした文化的伝統の顕著な例であること。
- (iv) マヤ文明の建築技術と芸術の発展を代表する顕著な例であること。
遺産の価値
建築と芸術
パレンケには、神殿、宮殿、墓などが点在し、その建築様式は非常に洗練されています。特に「碑文の神殿」や宮殿の塔、精緻な漆喰のレリーフは、マヤ文明の芸術性の高さを物語っています。
歴史的意義
「碑文の神殿」の地下から、この都市の最も有名な王であるパカル王の墓が未盗掘の状態で発見されたことで、マヤ文明の歴史や王の役割についての理解が大きく進みました。
概要
パレンケはメキシコのチアパス州の山岳地帯に位置し、7世紀から9世紀にかけて繁栄しました。都市は宗教・政治の中心地であり、「碑文の神殿」「十字架の神殿」「日輪の神殿」などが主要な遺跡として知られています。
| 遺跡名 | 特徴 |
|---|---|
| 碑文の神殿 | パカル王の墓所。壁面に刻まれた長いマヤ文字の碑文が有名。 |
| 宮殿 | 中庭を囲む複合建築物。4階建ての塔が特徴的。 |
| 十字架の神殿群 | 十字架の神殿、日輪の神殿、葉の十字架の神殿からなる。精巧なレリーフが残る。 |