プランタン=モレトゥス印刷博物館の概要
プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館は、ベルギーのアントウェルペンにある、ルネサンス期からバロック期にかけてヨーロッパで最も重要な印刷所の一つであった「プランタン工房」の跡地です。16世紀にクリストフ・プランタンが創業し、その娘婿のモレトゥス家が事業を継承しました。当時の建物、印刷機、膨大な活字コレクション、貴重な蔵書や資料が奇跡的に保存されており、印刷技術の発展とヨーロッパの知的・文化的歴史を伝える類まれな遺産として、2005年に世界文化遺産に登録されました。世界遺産に登録された最初の博物館でもあります。
世界遺産登録基準
- (ii) ヨーロッパにおける人文主義や学問の普及、文化の発展に印刷・出版を通じて絶大な影響を与えた。
- (iii) ルネサンス期からバロック期にかけてのヨーロッパで最も重要な印刷会社の活動を伝える、唯一現存する完全な証拠である。
- (iv) 労働と家庭生活が一体となった初期資本主義の典型的な工房の建築様式を示している。
- (vi) ヨーロッパの文化的変革期における思想の普及と密接に関連しており、その歴史的意義は計り知れない。
施設の構成
この施設は、プランタン家とモレトゥス家が実際に生活し、働いていた空間そのものが博物館となっています。
| 施設 | 特徴 |
|---|---|
| 印刷工房 | 世界最古とされる2台の印刷機をはじめ、当時の印刷設備がそのままの状態で保存されている。 |
| 家屋 | 一家が暮らした居住空間。当時の家具やタペストリー、ルーベンスの絵画などが飾られている。 |
| 図書館・資料室 | プランタン工房が出版した貴重な初版本や、重要な歴史的文書が収蔵されている。 |

