概要
パンプーリャ近代建築群は、ブラジルのミナスジェライス州ベロオリゾンテ市にある、20世紀の近代建築を代表する資産群です。2016年に世界文化遺産に登録されました。1940年代に、のちのブラジリア大統領ジュセリーノ・クビチェックの構想のもと、建築家オスカー・ニーマイヤーが設計しました。パンプーリャ湖畔に建設されたカジノ、ダンスホール、ゴルフクラブ、サン・フランシスコ・デ・アシス教会などからなり、鉄筋コンクリートの可能性を追求した大胆な曲線や、現地の伝統と気候風土を融合させた革新的なデザインが特徴です。ブラジル独自のモダニズム建築の発展に大きな影響を与えました。
世界遺産登録基準
- (i) 人類の創造的才能を表現する傑作。
- (ii) ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
- (iv) ある人間史の段階を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた見本。
主な構成資産
パンプーリャ湖を取り囲むように配置された4つの主要な建築物で構成されています。
建物名 | 特徴 |
---|---|
サン・フランシスコ・デ・アシス教会 | 放物線状のヴォールト屋根が特徴的なニーマイヤーの代表作。 |
パンプーリャ美術館(旧カジノ) | 直線と曲線を組み合わせた構成で、現在は美術館として利用されている。 |
ダンスホール(Casa do Baile) | 湖に突き出た有機的な形状の建物。ランドスケープとの一体化が見事。 |
ヨット・ゴルフクラブ | V字型の柱が特徴的な、水平性を強調したデザイン。 |