ホローケーの伝統的集落
ハンガリー北部に位置する、伝統的な生活様式が今なお息づく村です。1987年に世界文化遺産に登録されました。この村は17世紀から18世紀にかけて形成されたもので、スロバキアから移住してきたキリスト教少数民族「パローツ」の人々の文化を色濃く残しています。火災で何度も焼失しましたが、その度に伝統的な様式で再建されてきました。
世界遺産としての価値
ホローケーは、近代化の影響を受ける以前の、中央ヨーロッパにおける伝統的な農村の姿を非常によい状態で保存している「生きた博物館」として評価されています。住民は現在も伝統的な衣装をまとい、独自の文化や習慣を守りながら生活しており、その土地利用のあり方が登録基準に合致しました。
- 登録基準(v):ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落、あるいは陸上・海上の土地利用の際立った見本。
主な建造物
村は一本の道を中心に構成され、伝統的な家屋が並んでいます。
| 建造物名 | 特徴 |
|---|---|
| 聖マルティン教会 | 村の中心に建つ、1889年建造の木造教会。屋根の先端に鐘楼を持つ特徴的なデザイン。 |
| 伝統的な木造家屋 | 白い壁と木組みのベランダが特徴的なパローツ様式の家々。約60棟が保存されている。 |
| ホローケー城 | 村を見下ろす丘の上に建つ13世紀の城跡。 |