マラケシュの旧市街の写真

マラケシュの旧市街

マラケシュの旧市街とは

マラケシュの旧市街(メディナ)は、モロッコ中央部に位置する歴史都市で、1985年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。11世紀にムラービト朝によって建設されて以来、歴代王朝の首都として繁栄し、「南の真珠」と称えられました。壮麗なモスクや宮殿、そして活気あふれるスーク(市場)や広場が、今なおイスラム世界の歴史と文化の息吹を伝えています。

世界遺産登録基準

  • (i) クトゥビーヤ・モスクやサアード朝の墳墓群など、イスラム建築の傑作が数多く存在する。
  • (ii) 北アフリカとアンダルシアのイスラム芸術に大きな影響を与え、文化交流の重要な拠点であった。
  • (iv) ムラービト朝から現代に至るまでの、イスラム都市の発展段階を示す顕著な見本である。
  • (v) アトラス山脈の麓という地理的環境に適応した、伝統的な都市構造と水利システム(ヘッタラ)の優れた例である。

遺産の概要と価値

マラケシュの旧市街は、赤土で築かれた高い城壁に囲まれています。その中心には、街のシンボルであるクトゥビーヤ・モスクのミナレット(光塔)がそびえ立っています。旧市街の心臓部ともいえるのがジャマエルフナ広場で、昼は大道芸人や屋台で賑わい、夜は幻想的な雰囲気に包まれるこの広場は、2008年に無形文化遺産にも登録されています。迷路のように入り組んだスークでは、革製品、香辛料、絨毯などが売られ、中世から続く商都の活気が感じられます。これらの歴史的建造物と生きた文化が一体となり、マラケシュの独特な魅力を形成しています。

主要な名所

遺跡名 特徴
クトゥビーヤ・モスク 12世紀に建設された、ムーア様式建築の傑作。高さ約77mのミナレットが特徴。
ジャマエルフナ広場 大道芸、音楽、屋台が集まる市民と観光客の憩いの場。無形文化遺産。
バイア宮殿 19世紀に建てられた豪華絢爛な宮殿。精緻なタイルや木彫りの装飾が見事。

マラケシュの旧市街の基本情報

                         
国名 モロッコ王国
世界遺産の名称 マラケシュの旧市街
遺産の種類 文化遺産
登録年 1985
拡張・範囲変更
危機遺産
危機遺産登録期間
登録基準 (ⅰ)(ⅱ)(ⅳ)(ⅴ)
備考
範囲(ヘクタール)1107
地図

関連する世界遺産

  1. ガダーミスの旧市街の写真

    ガダーミスの旧市街

  2. ヒッタイトの首都ハットゥシャの写真

    ヒッタイトの首都ハットゥシャ

  3. タッタ ‐ マクリの歴史的建造物群の写真

    タッタ ‐ マクリの歴史的建造物群

  4. 雲崗石窟の写真

    雲崗石窟

  5. レンゴン渓谷の考古遺跡の写真

    レンゴン渓谷の考古遺跡

  6. ザゴリの文化的景観の写真

    ザゴリの文化的景観

  7. プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館とその関連施設の写真

    プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館とその関連施設

  8. 「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群の写真

    「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群

  9. コマニの文化的景観の写真

    コマニの文化的景観