ル・モルヌの文化的景観とは
ル・モルヌの文化的景観は、モーリシャス南西部にそびえる玄武岩の岩山、ル・モルヌ山を中心とした地域です。この山は18世紀から19世紀にかけて、プランテーションから逃亡した奴隷(マルーン)たちの隠れ家であり、抵抗の拠点でした。自由を求める人々の苦難と闘争の歴史を象徴する場所として、2008年に世界文化遺産に登録されました。
世界遺産としての価値
登録基準
- (iii) 現存しない、あるいは稀な文化的伝統や文明の存在を伝承する貴重な証拠である。
- (vi) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、生きた伝統、思想、信仰、芸術的・文学的作品と直接または実質的に関連がある。
自由と抵抗の象徴
この遺産の価値は、奴隷制という非人道的な制度に対する抵抗のシンボルである点にあります。断崖絶壁のル・モルヌ山は、逃亡奴隷たちにとって天然の要塞でした。彼らはここで共同体を形成し、自由を求めて生き抜きました。この場所は、モーリシャスだけでなく、世界中の奴隷解放の歴史において重要な意味を持っています。
景観の概要
標高556mのル・モルヌ山とその麓のラグーンが織りなす美しい景観は、その背後にある悲しい歴史と強く結びついています。
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 歴史的背景 | 逃亡奴隷(マルーン)の隠れ家であり、抵抗の拠点であった歴史を持つ。 |
| 文化的影響 | モーリシャスにおいて、奴隷制の苦難と自由への闘いを象徴する場所となっている。 |
奴隷解放を伝えに来た兵士を、再逮捕に来たと誤解した人々が山から身を投げたという悲劇的な口承も残されており、ル・モルヌは自由の尊さを後世に伝えるための重要な文化的景観です。