バイカル湖とは
バイカル湖は、ロシアのシベリア南東部に位置する三日月形の湖で、1996年に世界自然遺産に登録されました。約2500万年以上の歴史を持つ世界最古の湖であり、最大水深1,642mと世界で最も深い湖でもあります。その貯水量は世界の淡水の約20%を占め、「シベリアの真珠」と称えられるほどの透明度と美しさを誇ります。
遺産の概要
| 所在地 | ロシア連邦、ブリヤート共和国、イルクーツク州 |
| 登録年 | 1996年 |
| 遺産種別 | 自然遺産 |
| 登録基準 | (vii), (viii), (ix), (x) |
主な価値
バイカル湖は、その古さと地理的な隔離により、独自の淡水生態系が進化し、「生物進化の博物館」とも呼ばれています。地溝帯に位置するため、現在も湖が拡大し続けており、地球の地殻変動を研究する上でも重要です。
- 登録基準 (vii) 自然美: 冬には厚い氷が張り、夏には深い青色を湛える湖水と、周囲の山々が織りなす景観は圧巻です。
- 登録基準 (viii) 地球の歴史: 世界で最も古く深い湖として、地球の地殻変動の歴史を示す顕著な例です。
- 登録基準 (ix) 生態系: 長い年月をかけて独自の進化を遂げた淡水生態系の顕著な例です。
- 登録基準 (x) 生物多様性: 確認されているだけで2,500種以上の動植物が生息し、その多くが固有種です。世界で唯一の淡水アザラシであるバイカルアザラシや、固有魚のオームリなどがその代表です。