ケーンクラチャン森林保護区群とは
ケーンクラチャン森林保護区群は、タイとミャンマーの国境に沿って広がるテナセリム山脈に位置する自然遺産です。タイ最大級の国立公園を含むこの地域は、豊かな生物多様性を誇り、2021年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。
遺産の価値と登録基準
この森林保護区群は、ヒマラヤ、インドシナ、スマトラの動植物相が交わる場所にあり、多種多様な生物が生息しています。特に、絶滅危惧種であるアジアゾウ、トラ、アジアドール、そして世界的に希少なシャムワニなどの重要な生息地となっています。
- 登録基準(x): 生物多様性の保全上、最も重要かつ代表的な自然生息域。絶滅のおそれのある、普遍的な価値を持つ種が生息している地域。
保護区群の構成
この遺産は、タイ国内の3つの国立公園と1つの野生生物保護区から構成されています。これらの地域は一体となって広大な生態系を形成し、季節性の熱帯林が山々を覆っています。
| 構成保護区 | 場所 |
|---|---|
| ケーンクラチャン国立公園 | ペッチャブリー県、プラチュワップキーリーカン県 |
| クイブリー国立公園 | プラチュワップキーリーカン県 |
| チャルーム・プラキアット・タイ・プラチャン国立公園 | ラーチャブリー県 |
| メナム・パーチー野生生物保護区 | ラーチャブリー県 |
参考文献
UNESCO World Heritage Centre. “Kaeng Krachan Forest Complex”. https://whc.unesco.org/ja/list/1461