オリンダの歴史地区とは
オリンダは、ブラジル北東部のペルナンブコ州に位置する、美しい植民地時代の街並みを誇る歴史都市です。16世紀にポルトガル人によって建設され、サトウキビ産業の拠点として繁栄しました。大西洋を見下ろす丘の上に広がる街には、色鮮やかな家々、バロック様式の教会、緑豊かな庭園が調和し、独特の景観を生み出しています。1982年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。
遺産の価値
オリンダの価値は、その美しい景観と、ポルトガル植民地時代の建築、そして活気ある文化の伝統が融合している点にあります。
- 建築と自然の調和: 丘の地形を活かして建てられた教会や修道院、邸宅が、豊かな緑や大西洋の眺めと一体となり、絵画のような美しい都市景観を形成しています。
- 生きた文化: オリンダは芸術家の街としても知られ、特に巨大な人形が街を練り歩くカーニバルは世界的に有名です。歴史的な街並みを舞台に、今なお豊かな文化が育まれています。
世界遺産登録基準
- 登録基準(ii): ヨーロッパから導入された建築様式が、ブラジルの気候や素材、文化と融合し、独創的な芸術を生み出したことが評価されました。
- 登録基準(iv): サトウキビ経済の繁栄を背景とした、16世紀から18世紀にかけての植民地都市の優れた例であることが評価されました。
主な見どころ
歴史地区には、セー大聖堂やサン・ベント修道院など、丘の上からの眺めが素晴らしい歴史的建造物が点在しています。
| 見どころ | 特徴 |
|---|---|
| セー大聖堂 | 街で最も高い場所に位置し、オリンダの街と大西洋を一望できる絶景スポットです。 |
| サン・ベント修道院 | ブラジルで最も豪華とされる金の祭壇を持つ、バロック建築の傑作です。 |
| アルト・ダ・セーの丘 | 多くの教会や土産物店が集まる、オリンダ観光の中心地です。 |
参考文献: UNESCO World Heritage Centre. “Historic Centre of the Town of Olinda”. https://whc.unesco.org/en/list/189