概要
ハロン湾は、ベトナム北部のトンキン湾に位置する景勝地です。石灰岩が海水による侵食を受けて形成された、大小1,600以上の奇岩や島々が点在する幻想的な景観で知られています。その独特の美しさと地質学的な価値が評価され、1994年に世界自然遺産に登録。2023年には隣接するカットバー群島が追加され、「ハロン湾=カットバー群島」として拡大登録されました。
遺産の価値
- 美的価値: エメラルドグリーンの海から突き出す無数の石灰岩の奇岩が織りなす景観は、世界でも類を見ない美しさを誇ります。
- 地質学的価値: 長い年月をかけたカルスト地形の発達過程を観察できる、地球科学的に貴重な場所です。
登録基準
- (vii) ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。
- (viii) 地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。これには、生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性、自然地理的特性などが含まれる。
主な見どころ
| 見どころ | 特徴 |
|---|---|
| ティエンクン洞窟 | 内部がライトアップされた大規模な鍾乳洞で、幻想的な空間が広がっています。 |
| 水上生活村 | 湾内で漁業を営む人々が暮らす集落で、独自の文化に触れることができます。 |
| ティートップ島 | 島の頂上にある展望台からは、ハロン湾の絶景を360度見渡すことができます。 |
参考文献
UNESCO World Heritage Centre. 「Ha Long Bay – Cat Ba Archipelago」. https://whc.unesco.org/ja/list/672