ゴブスタン・ロック・アートの文化的景観の写真

ゴブスタン・ロック・アートの文化的景観

ゴブスタン・ロック・アートの文化的景観とは

ゴブスタン・ロック・アートの文化的景観は、アゼルバイジャンの首都バクー近郊に広がる先史時代の遺跡群です。2007年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。この地域には、4万年以上にわたる岩絵(ペトログリフ)や居住地の痕跡が数多く残されており、古代の人々の生活や文化を今に伝えています。

この景観内には6,000点を超える岩絵が発見されており、狩猟の様子、儀式的な踊り、さまざまな動物、舟などが描かれています。これらは、氷河期後の湿潤な時代から現代に近い乾燥した時代まで、長期間にわたる人類の活動を示す貴重な記録です。

世界遺産としての価値

登録基準

この遺産は、その顕著な普遍的価値が認められ、以下の登録基準を満たして登録されました。

  • 登録基準(iii):先史時代から中世にかけての狩猟採集民の生活や文化、慣習について、他に類を見ない優れた証拠を示すものである。

歴史的・考古学的な重要性

ゴブスタンの岩絵は、数万年にわたる人類の生活や信仰、社会の変遷を物語る歴史的な資料です。これらを通じて、古代の人々がどのように環境に適応し、社会を築いてきたかを理解することができます。

また、岩絵だけでなく、当時の人々が使用した道具や武器、装飾品といった考古遺物も多数発見されています。これらは、先史時代の人々の技術や生活様式を具体的に知るための重要な手がかりとなります。

遺産の概要

地理と気候

ゴブスタンは、カスピ海沿岸の半乾燥地帯に位置しています。この乾燥した気候と、岩がちな丘陵地帯という地形が、岩絵を長期間にわたって良好な状態で保存する上で重要な役割を果たしてきました。

主な構成資産

この世界遺産は、主に以下の要素で構成されています。

  • 岩絵(ペトログリフ):約6,000点以上が確認されており、狩猟、踊り、儀式、動物、舟などが多様なスタイルで描かれています。
  • 考古遺跡:岩絵が描かれた岩陰の住居跡や、古代の墓地などが含まれます。
  • 自然環境:岩絵が刻まれた岩山や丘陵地帯そのものが、古代の人々の生活舞台であり、遺産の一部をなしています。

観光と保全の取り組み

ゴブスタン・ロック・アートの文化的景観は、その歴史的価値と独特の景観から多くの観光客を魅了しています。一方で、貴重な岩絵を風化や人的被害から守るため、厳格な保全管理が行われています。

現地には博物館が併設されており、訪問者は遺跡の重要性や保護の必要性について学ぶことができます。未来の世代へこの貴重な遺産を継承していくためには、持続可能な観光と地域社会、専門家が連携した保全活動が不可欠です。

ゴブスタン・ロック・アートの文化的景観の基本情報

                         
国名 アゼルバイジャン共和国
世界遺産の名称 ゴブスタン・ロック・アートの文化的景観
遺産の種類 文化遺産
登録年 2007
拡張・範囲変更
危機遺産
危機遺産登録期間
登録基準 (ⅲ)
備考
範囲(ヘクタール)537.22
地図

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